■年頭のご挨拶
  一般社団法人 沖縄県建設業協会
会 長 下地 米蔵

 新年あけましておめでとうございます。

 平成30年の年頭にあたり、謹んで建設産業界の皆様にご祝詞を申し上げます。

 さて、昨年の建設業界を振り返りますと、本県においては、公共事業が引き続き好調に推移し、民間建築工事の活発化など、建設産業を取り巻く環境は大きく改善してまいりました。

 そのような中、改正品確法に基づき官民あげて取り組みが行われる一方で、将来の労働力人口の減少を想定した政府の「働き方改革」をはじめ「生産性向上」に向けた取り組みが進められてまいりました。

 その一つに、沖縄県発注工事に係る発注・施工時期の平準化、適切な設計変更等、「建設企業の適正な利潤の確保」のための取り組みが見られる中、現場における「週休二日制」の試行導入が始まりました。

 さらに、生産性の向上を目的として、ICT施工技術を全面的に活用した「ICT活用工事」の試行が実施されたところであります。

 また、近年頻発する自然災害の猛威に晒されるなか、昨年も予期せぬ地域での激甚災害に見舞われる等、発災時には建設産業の迅速な対応による応急復旧処理がなされ、地域の安全・安心を守る建設業の役割やその必要性、重要性が認識されるところで、本県では沖縄総合事務局並びに沖縄県との災害復旧支援体制を建設業協会との包括協定締結に向けた検討が行われております。

 そこで、建産連、建設業協会では、災害復旧支援協定に基づく活動として、リアルタイムな情報化、実効性の高い支援体制の構築を進めるとともにそれらに対応できる「人材育成」を図ってまいりました。

 一方、業界の喫緊の課題である担い手確保・育成に向けた取り組みとして、昨年に引き続き建設産業に特化した「建設産業合同企業説明会」を開催し、約700名の生徒に対し就職支援活動の一環として展開してきました。

 また、沖縄県との連携による未来の産業人材育成事業「職業人講話」を各小中学校で実施、建設業界団体・企業が参加した建設フェスタ、フォトコンテスト等のイベントにより、多くの県民や子供たちに「見てわかる建設産業」その魅力を発信してまいりました。

 迎えました新しい年は、これらの活動を継続し、建設産業の抱える諸問題解決に向け取り組むとともに、建設企業が年間通して安定経営が見通せるよう、当初予算における公共事業費の安定的確保、公共投資の効率的な執行と平準化発注、仕事をすれば適正な利潤が得られるよう官民の連携強化を図り、これらの実現に向けた事業活動を展開してまいりたいと考えております。

 それらにより、適切な賃金水準の確保、労働環境の整備、技術・技能の継承が図られ、若者にとって明るい将来展望ができる魅力ある業界が構築できるものと確信しています。

 また、建設産業におけるICT推進並びに災害復旧支援には、各地域で中核となる人材、いわゆる地域のリーダー養成が重要となることから、新たな人材育成に取り組んでまいります。

 どうぞ、関係行政機関はもとより、関係各位のご理解とご指導、会員皆様のご協力をお願い申し上げる次第でございます。

 結びに、建設産業界の飛躍発展、関係各位はじめ会員皆様の益々のご健勝と新しい年が希望に満ちた明るい年となりますことをご祈念申し上げ、年頭のごあいさつと致します。



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