建災防各分会が年末の官民合同パトロール実施
    「無事故の歳末 明るい正月」をスローガンに、那覇・沖縄・名護・宮古・八重山の各労働基準監督署と建設業労働災害防止協会沖縄県支部の各分会は、年末の官民合同安全パトロールを実施した。年末の繁忙期にあたり、建設現場における災害防止徹底などを目的に毎年実施しているもので、今年は県内における労働災害が、昨年に比べ増加傾向にあることから、労基署と各分会の指導員らは安全管理や安全教育の徹底を呼びかけた。 

■建災防那覇、南部、浦添・西原分会
 (那覇、南部、浦添・西原支部)

 12月7日建災防那覇分会(呉屋守孝分会長)は、那覇・南部・浦添西原分会と発注機関(県、那覇市管内市町村)と官民合同パトロールを実施。管内の建設現場を巡回・指導した。出発式で那覇労基署の風間勝署長は「足場周りや整理整頓などの安全確保が徹底されているか確認してほしい」と述べ、浦西分会の本田雅則分会長は「少しでも危険の芽をつんで、有意義なパトロールにしてほしい」を話し、安全管理の指導を徹底するよう呼びかけた。

 参加者らは指差唱和したあと、6班に分かれ、那覇市安謝のマンション建設現場や泉崎の琉球新報社の新築工事現場、真和志中学校改築現場等を巡回、作業場の手すりや足場などを確認。高所作業での安全帯取り付けや開口部の立入禁止措置などの徹底を指導した。

 


パトロールに出発するみなさん

 
■建災防中部分会(中部支部)

 12月5日中部分会(手登根明分会長)は、沖縄労働基準監督署と合同で安全パトロールを実施した。手登根分会長は「県内建設業界は好調であるが、仕事が多いときこそ、安全に気を配らなくてはならない。労働災害を減らしていくためにも安全確認、指導を徹底していこう」と呼びかけた。

 その後、宜野湾市など管内10市町村の現場をパトロールした。このうち宜野湾市の大謝名団地建替工事現場を巡回した沖縄労基署の松野豊署長は「足場の段差のところに赤い印をつけるなどの安全対策が行われている」と講評し、「沖縄労基署管内ではうま足場からの転落事故が発生しているので、踏み外しなどに気を付けてほしい」と注意喚起した。




パトロールに参加した
中部分会のみなさん


 
■建災防北部分会(北部支部)

 12月6日建災防北部分会(仲泊栄次分会長)は、名護労働基準監督署(安慶名秀樹署長)と年末の合同安全パトロールを実施した。出発式で安慶名署長は、年末の特性として、一定の区切りまで終えたいとの意識から工程が過密になることや、作業員も日頃行っている作業手順を省略する傾向にあると指摘し、「必要な助言、指導を行ってほしい」と呼びかけた。

 出発式のあと、全員で指差唱和を行い、3班に分かれて名護市営球場防球ネット・擁壁工事や瀬底小学校校舎改築工事、東系列導水路トンネル横坑工事など、名護市内や北部地域の各現場を巡回した。巡回後は、名護労基署に集合して安全指導員会議を行った。名護労基署管内の10月末現在の労働災害発生状況は、休業4日以上の死傷災害は15件発生しており、このうち死亡災害も2件発生している。



 出発前に指差唱和する
北部分会のみなさん


 
■建災防宮古分会(宮古支部)

 宮古分会(長田幸夫分会長)は12月6日、宮古労働基準監督署(宮國浩署長)と合同で、年末年始無災害運動(12月15日〜1月15日)の一環として官民合同パトロールを実施した。

 出発式で宮國署長は「県内における休業4日以上の死傷災害は、10月末で156件と前年より49件も増加している。パトロールでは墜落・転落災害、重機の倒壊など三大災害の防止対策を中心に現場の安全衛生管理状況の確認をお願いしたい」と述べた。

 長田分会長は「労働災害の増加傾向に歯止めをかけるため、効果的にパトロールを実施し、十分な指導をお願いしたい」と呼びかけた。一行は2班に分かれて上野地区や平良地区の建設現場をパトロール。巡回後、宮古建設会館において、パトロールした現場写真をスクリーンに写しながら、講評を含め話し合いを行った。



 指差唱和する宮古分会のみなさん

 
■建災防八重山分会(八重山支部)

 12月7日建災防八重山分会(米盛博明分会長)は、八重山労働基準監督署(比嘉信和署長)と合同で年末年始官民合同建設現場安全パトロールを実施した。パトロールには八重山労基署の職員や建災防八重山分会の安全指導員らが参加。出発式では、指導員一同でスローガン「無事故の歳末 明るい正月」の指差唱和を行った。

 建災防八重山分会の米盛分会長は「ちょっとした弾みで起こる労働災害は4S(整理・整頓・清潔・清掃)が徹底されていない所で起こることが多いので、資材の散乱など、民間の現場でもよく点検してもらいたい」と指導の徹底を呼びかけた。出発式のあと一行は、市内の民間共同住宅の新築工事現場を点検後、建築班と土木班に分かれ、建築班は新築店舗や共同住宅の民間工事の5現場、土木班は大浜地区の畑地かんがい施設整備や新川川河川改修など4つの公共工事の現場をそれぞれパトロールした。



 指差唱和する八重山分会のみなさん



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